職場での対決その3 完結編
つづき
「バカにするのを辞めてください!」
声が震えるのが自分でも分かります。
必死に言い放ちましたが、Aさんは、はあ?という顔でニヤニヤしています。
すごい怒りが湧き上がりました。
私はずっとAさんの態度に傷ついてきた
何回泣いたか分からない
というか今は嫌い
私以外にも傷ついているスタッフはいる
等々、
思いの丈を声が上ずりながら、涙が出そうになりながら伝えます。
すると、最初はニヤニヤしていたAさんでしたが、次第に硬い表情に変わりました。
そして、
「違う!違う!!違う!!!!」
いきなり、Aさんの絶叫のような声が響きます。
そこから、何を言っても
違う!!
落ち着いてください、と言っても
違う違う違う!!!
手がつけられなくなったあたりで、Aさんはそこから走っていってしまいました。
残された私は達成感も満足感も何もなく、ショックさと、後悔と後味の悪さを感じてしばらく呆然と立っていました。
翌日からAさんは、一切接近してはこなくなりました。
わざとシカトをしている、という風でもなく、まるで私が見えていないかのような振る舞いでした。
Aさんの世界から、私は確実に消されたんだなと思いました。
一切干渉しない私達を、まわりのスタッフはわざとペアにならないように、シフトやチームを組んでくれたりしました。
気を遣わせてしまって、本当に申し訳ないと思いながら仕事をしていました。
それから数ヶ月。
Aさんとは最後まで話せないまま、私は仕事を辞めました。